用語その３

ラヴィニアの手記に登場する用語です。
今回は手記３から。

お暇な方はお読みくださいｗ
もし、他に質問があればコメントくださるとお答えするかもしれませんｗ

うろ覚え部分があるので色々間違ってるかもですが（ぇー
いろいろ資料見ながらなんで、大体合ってるとは思います。

・ゴーツウッド（Goatswood）

ラムジー＝キャンベルがブリチェスターと共に設定した町。
ブリチェスターの南西に位置しているセヴァン渓谷にある。
隣村であるテンプルヒル同様、元テンプル騎士団員が１４世紀初頭に定住したりしている。
『ラヴィニアの手記』ではラヴィニアやヘンリーなど、特殊な素性の人間が出入しているが、ゴーツウッドでは何も知らない者がふらふらと訪れたりすると痕跡を残さず失踪してしまう。
ゆえに近隣の町や村の人々はこの町を忌避している。
村の住人の大半が山羊、即ち外なる神シュブ＝二グラスを信仰している。
町の広場には崇拝の対象である特殊なガラス『ムーンレンズ』を取り付けた塔がある。
ゴーツウッドの近くの森には１７世紀に魔女が集会を行なっており、周囲の町や村の人々はこれを恐れ、魔女狩り師マシュー＝ホプキンスを招き、彼女らを一掃した。
暗い噂が絶えない町である。


・外なる神（Outer Gods）

同じく邪神と呼ばれるグレート・オールド・ワンと区別された存在。
宇宙の外側、混沌渦巻く更なる高次元に棲むと言われるものたち。
現象そのものを擬人化したようなものであり、俗っぽく言えば宇宙大怪獣的と言える旧支配者に比べるとより神と言えるものと思われる。
非常に強力であり、旧支配者より更に格上と考える者も多いが、その力は限られているという。
また、彼らを外なる神と呼ばず旧支配者として考える研究者も多い。
血縁や婚姻等、旧支配者との様々な結びつきの説があるが、確かなことは不明である。


・シュブ＝二グラス（Shub=Niggurath）

外なる神の一柱。
『千の仔を孕みし森の黒山羊』と呼ばれる豊穣の神。
その姿は巨大な有毒の雲の塊であり、そこから蹄のある足が突き出ていて、巻き髭が飛び出したり引っ込んだりしているという。
顔を隠したマントを着た人の姿を取ることもあるという。
拠点は明確ではなく、惑星ヤディスの地下でドールの従者と共に棲んでいるとも、南アラビアの地下にあるハラグ＝コラースの都市に棲むとも、アザトースの宮殿に棲むともいわれる。
シュブ＝二グラスは女性神格とされがちだが、水神クタアトなどによると男性神でもあるという。
チョー＝チョー人、古の大陸ハイパーボリアやムー、エジプトやケルトのドルイド、ミ＝ゴやドールなど、非常に広い範囲でのカルトを持っている。
旧支配者ハスターの連れ添いであるとも、また外なる神ヨグ＝ソトースの連れ添いであるともされる。
シュブ＝二グラスが産み落とすクリーチャー、即ち『落とし子』は黒い仔山羊と呼ばれる異形の存在である。


・アザトース（Azathoth）

外なる神の一柱にしてその総帥。
『盲目にして白痴の神』、『原初の混沌』、『（白痴の）魔王』、『沸騰する混沌の核』などと呼ばれる。
宇宙の始まり『ビッグ・バン』を擬人化したような存在。宇宙を生み出した創造者であり、最後には全てを破壊する破壊者でもあるとされる。
妖蛆の秘密などによれば、放射能の擬人化であるという。
無限の宇宙空間にある究極の混沌の最奥、宮殿の玉座に鎮座している無形の存在。
彼の玉座の周辺には、無定形の踊り子が踊り、太鼓を叩き、笛を吹いてその無聊を慰めているという。
知性を持っておらず、召喚されれば大破壊しか行なわない。故に信者はほとんどいない。
意思疎通できるのは外なる神でありその使者であるとされるニャルラトテップのみであり、アザトースの意思を代行するという。
また、アザトースとニャルラトテップは元々一つであり、アザトースから抜け出た知性がニャルラトテップだと言う者もいる。
アザトースの名は異次元の存在に力を与えるとも。また、その真の名はさらに力をもたらすとも言われるが、その名は未知であり、かの『死霊秘宝』にも記されていない。
アザトースを間近に見た者はその存在の力を問われ、それに敗れた時、存在の根底を破壊され消滅すると言われている。


・シャッガイからの昆虫（Insects from Shaggai）

シャン（Shan）とも。
エメラルド色の２つの太陽を持つ世界であるシャッガイから地球にやってきた昆虫たち。
シャッガイは８００年ほど前にある天体の訪れにより破壊された。
この天体は外なる神グロースであるという説がある。
昆虫の大きさは鳩ほどあり、毛が生えた１０本の足、触覚が垂れ下がった３つの口がある。
光合成が可能であり、太陽光があれば食事をする必要がない。
昆虫たちは征服者であり、シャッガイが破壊された当時、多くの植民地を持っていた。
彼らが捕らえた者たちは奴隷や慰み者となる。奴隷に拷問をするのが娯楽というサディスティックな種族である。
彼らはアザトースを信仰する数少ない信者であり、強力な魔術師である。
シャッガイから逃れた彼らはザイクロトルへ移動し、そこで従者を確保し、スーゴン、リーギクス、最後に中世の地球、つまりゴーツウッド近隣の森へ飛んできた。
だが、地球の大気に含まれる何らかの成分が彼らの次への目的地への旅を阻害しており、昆虫たちは地球に留まらざるを得なくなった。
円錐形をした塔のような建物内に住んでいるが、それは彼らがシャッガイ脱出以降共に移動してきたアザトースの寺院である。
物理的に人間の脳と融合することができる彼らはその力を使ってアザトースを信仰するカルトを擁立するが、その集会はマシュー＝ホプキンスが魔女狩りに訪れた際に一掃された。


・ムーンレンズの番人（Keeper of The Moon-Lens）

外なる神シュブ＝二グラスの化身。
ゴーツウッドの中央にあるレンズが月光を透過し、それがある丘陵に光を集めると番人を召喚するようになっているのである。
番人は奉納された生贄を飲み込み、透明なゼラチン状の頭部に捕らえる。
生贄はまずそのまま戻って来ないが、戻ってきて体に何らかの変化が現れた者は『シュブ＝二グラスの祝福を受けし者』などと呼ばれる。


・グラーキ（Glaaki）

ブリチェスターの近く、セヴァン谷にある湖の中に棲んでいるグレート・オールド・ワン。
蛞蝓のような体の前方に分厚い唇、その上には茎状の組織が３本あり、先端に目玉がついている。
下部はピラミッド上の突起で覆われ、背中には無数の棘が生えている。
故郷は酸性の湖で覆われた星であったが、ユゴスやシャッガイなどへ彗星に乗って移動していたが、彼の身動きをとれなくした星が流星となって地球にぶつかったことで地球へとやってきた。
グラーキは『夢引き』と呼ばれるテレパシーで人間を誘い、背の棘を刺し毒素を注入することでアンデッドの奴隷とする能力を持っている。
この棘の餌食になった者は毒素注入前に棘を除いても奴隷にはならないで済むが死亡する。
奴隷はグラーキの手足、目となり否応無しに操られるが６０年経った後に日光を浴びると「緑の崩壊」という腐敗が進行するため、その頃になると犠牲者たちは地下室などで身を潜めるようになる。
１７９０年ごろにグラーキカルトが現れたが、１８６０年ごろ消滅した。原因は不明だが、カルトのメンバーたちはグラーキを操って利用しようとしたが逆にアンデッドの奴隷にされて連れて行かれたのだと言う説を唱える者もいる。
グラーキは実際、『夢引き』によって人々を引き寄せ、アンデッドのグラーキカルトを作ろうとしたが、湖から町までは距離がありすぎて能力の効果がほとんど及ばなかったという。


・アイホート（Eihort）

迷宮の神と呼ばれるグレート・オールド・ワン。
無数の足と瞼のないゼリーのような眼を持つ青白い楕円の塊をした巨体である。
セヴァン渓谷付近にある村キャムサイドの空き家の地下にある迷宮に棲んでいる。
他の場所に通じる門のようなものを造ることができる。
迷宮でアイホートに会うことができるが、この時アイホートはテレパシーによって下僕となるかどうか尋ねてくる。「いいえ」と答えるとアイホートに問答無用で殺されるだろう。
「はい」と答えると、アイホートによって麻痺させられ、体内に未成熟な雛（アイホートの雛）を植えつけられる。
埋め込まれた者はこの事に関する記憶を奪われるが、恐るべき悪夢を見るようになる。
この悪夢は時を経るごとに強度と長さが増してゆき、最後には体内で成長した数百の落とし子によってその身を引き裂かれることになる。
犠牲者の体から飛び出した落とし子たちはアイホートがやってくるまで身を潜め、アイホートが近づくとその身を小さなアイホートの姿に変え、その後ろにチョコチョコと付いていくという。


・ウィルマース・ファウンデーション（Wilmarth Foundation）

ミスカトニック大学を拠点とする対邪神組織。
多くの能力者を抱え、研究所では大変な成果をあげている。
文学科主任であった故・アルバート＝ウィルマース教授の先駆的業績を継承する目的で、彼が死ぬ直前に設立されている。
多くの者が根本的な前提に疑問を持っていたというが、組織は飛躍的に大きくなり、様々な政府や企業を味方につけることにも成功した。
組織は大学の年長の教授たちで構成される理事会が統括している。
クトーニアンとも交戦をしており、現在彼らの助力を得ているラヴィニアとも敵対している。


・イブ＝ツトゥル（Yibb=Tstll）

『忍耐強き者』などと呼ばれる宇宙の外側の混沌領域に棲む邪神。
グレート・オールド・ワンに分類されるが、グレート・オールド・ワン自体を食する寄生体『溺者』という下位の存在だとする資料もある。また、外なる神だという者もいる。
ドリームランドの『クレドの密林』の中央、聖なる泉の宮殿の背後からこの神の領域に入ることができるという。
その体は緑色の外套で覆われており、その下には従者とされる者たち、即ち『夜鬼』たちが無数に棲んでおり、邪神の体にある多くの乳房によって養われている。
イブ＝ツトゥルの頭部の表面全体を目玉が滑るように動いており、全ての時間と空間を見つめている。
この神は全知者であり、近づく勇気さえあれば何に関することでも質問することができる。ただし不興を買えばこの邪神に触れられ、恐るべき『反転』の力を知ることになるかもしれない。
イブ＝ツトゥルは魔術師の神とも言うべき存在であり、この神の風変わりな黒い血液は『ザ・ブラック』と呼ばれ、これを召喚すれば標的にヒラヒラの黒い破片のような姿で次々に纏わりつき、窒息させるまで積もっていく。
ただしこれを清浄な大量の水で洗い流されれば呪いは逆転し、これらは召喚した者へと襲いかかる。


・ダオロス（Daoloth）

『ヴェールを剥ぎ取る者』と呼ばれる外なる神の一柱。
可塑性の棒のようなもので繋がった輝く灰色の金属の玉のような姿だという。
あまりにも複雑に入り乱れた姿であるため、見る者の遠近感を失わせる。
信者に過去と未来を見る能力を与え、高次元というものを知覚させることができる。
召喚した者のために何か一つ奉仕するという。
また、召喚者には宇宙の本質を見せるというが、この結果、召喚者を狂気に陥らせることがある。
ダオロスの招来は宇宙的に重要な時間まで待たねばならず、ダオロスの像を必要とする。
この像は地球には存在しないものであるという。
ダオロスの召喚する際は魔術的な障壁で閉じ込めなければ無限に膨張するといい、その体に触れると異次元へ飛ばされ、二度と戻れないと言われている。
ラヴィニアは偽島でも戦闘中にこの神の力を借りているが、像を持たないため、極めて不完全で微小な力しか使えていないようである。


・手

ラヴィニアの手記８か９くらいで改めて登場させる予定。
詳しくはその時に。


・銀の鍵（Silver Key）

長さ５インチくらいの銀色の鍵。
未知の象形文字が彫られていて、古の北方大陸ハイパーボリアで造られたといわれる。
十字軍の一兵士だったジェフリー＝カーターがこの鍵を盗んで以来、カーター家の子孫がこれを継承した。
セイレムの魔術師エドマンド＝カーターはこれを利用して大きな成果をあげたといわれる。
神秘主義者であり、有名な『夢見人』ランドルフ＝カーターが１９２８年に失踪した際、鍵も持ち去ったとされている。
この鍵を夕日に向かって持ち、９回回しながら呪文を唱えると、どの時代にでも移動させることができる。
また、所有者に資格があれば、窮極の門の鍵を開けることができるとも。


・ウムル・アト＝タウィル（Umr At=Tawil）

窮極の門の守護者。
劫初より地球の延長部の玉座に座して、外なる神ヨグ＝ソトースがいるとされる全宇宙・全物質を超越した『最極の空虚』へ到達する最後の門である『窮極の門』を守護し、導く者である。
『古ぶるしきもの』、『延命せられしもの』などと呼ばれる（アラビア語で延命せられしものの正しい表記はタウィル＝アト・ウムルとなる。ラヴクラフトが素で間違えたのかわざとそうしたのかは不明）。
人類にとって恐怖の存在であったが、銀の鍵を持った夢見人・ランドルフ＝カーターには好意的であったという。
なお、ウムル・アト＝タウィルはヨグ＝ソトースの従者であるが、実はその化身の一つという説もあり、ヨグ＝ソトースを窮極の門の守護者とする向きもある。


・イハ・ントレイ（Y'ha-nthlei）

マサチューセッツ州インスマス沖にある『深きもの』たちの都市。
悪魔の暗礁と呼ばれる岩の付近にあるという。
１９２８年に政府がインスマスを襲撃した際、この都市に潜水艦が魚雷攻撃を加え、損害を与えている。
続いて１９５３年にアメリカ政府組織デルタ・グリーン、１９７４年にウィルマース・ファウンデーションが攻撃を加えたものの、現在もなお深きものの最大拠点として活動を続けているという。